動画制作から読み解く「そごう」のお正月広告とは?

動画制作から読み解く「そごう」のお正月広告とは

今年ももう残りわずかとなり、クリスマスや忘年会、お正月など、行事の多い時期がやってきました。

12月は師走という言葉があるほど、せわしない日々が続きます。

2020年はコロナウイルスによって自粛や新しい生活様式の到来等の不安定なことも多い年となりましたが、2021年はまったく新しいすがすがしい気持ちで迎えたいですよね。

今回は2021年を気持ちよく迎えられそうなお正月の動画広告を紹介します。

ご対象者様

  1. 季節に合わせた動画広告を知りたい方
  2. 他とは違った広告をしてみたい方
  3. お正月の企業広告を知りたい方

「お正月」の動画広告と言えば・・・?

お正月にテレビやネットを見ていると、地元企業が「賀正」「謹賀新年」などの文字を加えた映像を使って新年の挨拶をする、というのを見たことがあると思います。

こちらは普段聞き慣れない企業が出しているのを見て、疑問に思われたことはないでしょうか?

こういった動画広告は営利目的がないわけではないですが、既存顧客や地域住民に向けてブランドイメージの向上や定着を意識して発信されています。

様々なお正月の動画広告がある中で、代表的といえるのはやはり樹木希林さんが長らく主演を務めた「富士フイルム」の動画広告「お正月を写そう」シリーズですよね。

2000年から続いているこのシリーズは一年で一番の晴れの日であるお正月の写真をフジカラーで撮影・現像してもらう事を目的に作られた動画広告です。

お正月らしいこの動画広告を見ると新年を迎えたことをより実感できますよね。

西武・そごうのお正月動画が実は異色の広告?

今回紹介するのは「そごう」のお正月広告ですが、「そごう」は「富士フイルム」と違って販促のため、というわけではないようです。

そんな「そごう」が2020年の元旦に公開した動画広告がこちらです。


出典:【西武・そごう】わたしは、私。|炎鵬の逆転劇 スペシャルムービー

何かを宣伝するというよりも、コーポレート広告として、顧客に向けると同時に社内に向けての宣言として、このメッセージを掲げています。

メッセージ性が強く、元気や力をもらえるような新年にふさわしい動画広告になっていますよね。

動画広告としてだけではなく、朝日新聞などの一部全国紙や地方紙に掲載されたりポスターとして掲出されるなどあらゆる媒体を通して発表されたこのメッセージ広告は、SNSや口コミで大きな話題を呼びました。

この動画広告を「言葉」と「映像」の2つの観点から分析していきます。

西武・そごうのお正月動画「言葉」編

まずは「わたしは、私。」というキャッチフレーズとそれに付随する文章についてです。

「大逆転は、起こりうる。

わたしは、その言葉を信じない。

どうせ奇跡なんて起こらない。

それでも人々は無責任に言うだろう。

小さな者でも大きな相手に立ち向かえ。

誰とも違う発想や工夫を駆使して闘え。

今こそ自分を貫くときだ。

しかし、そんな考え方は馬鹿げている。

勝ち目のない勝負はあきらめるのが賢明だ。

わたしはただ、為す術もなく押し込まれる。

土俵際、もはや絶体絶命。」

【西武・そごう】わたしは、私。|炎鵬の逆転劇 スペシャルムービーより

そのまま読んでしまうと、ただネガティブな文章です。

ネガティブな文章だから、読み手に違和感を感じさせます。

その違和感こそが、普段流し見してしまう広告を「読ませる」仕掛けになっています。

普段見かける広告は何らかの販促だったり、ポジティブなメッセージを発信しているものがほとんどで、私たちも「広告はそういうもの」と認識しています。

そこで、今回のそごうのようなネガティブなメッセージを見かけると「広告はそういうもの」という認識が壊されて違和感がうまれ、つい意識を集中して読んでしまうのです。

「読ませる」という点で、この広告は非常に効果的だといえます。

さらに、逆読みでまったく意味が変わるのでサプライズ的な驚きや感動を与え、印象に深く刻まれて記憶に残る広告となります。

「読ませる」「記憶に残る」の2つの効果が、この広告が話題となった要因のひとつなのではないでしょうか。

西武・そごうのお正月動画「映像」編

ここまでは言葉について話してきましたが、ポスターとは違ってそれが映像になるとより一層印象的な作品となります。

全体的に、何もない背景に炎鵬が映し出されている映像ですが、終始際立っているのはライティングです。

最初は明るい場面から始まりますが、ネガティブなセリフになるにつれてどんどん光がなくなっていきます。

どんどん暗く、薄い影から濃い影になり光とのコントラストが大きくなることで、シリアスな雰囲気を演出しています。

細かいところだと「小さな者でも大きな相手に」のカットで影がそれを表すように大きくなる、目を閉じると光が消えるなど、光と影が効果的に使われています。

余計なものは画面に入れず、あえてライティングだけで勝負することで文章やセリフがより引き立っていますね。

西武・そごうのお正月動画「音楽」編

次に印象的なのは音楽です。

前半はどこか違和感を感じる逆再生のようなBGMで、不穏な雰囲気を作り出しています。

それが後半のポジティブなメッセージに変わる時に連動して音楽が切り替わり、ここが区切りだということを非常にわかりやすくしています。

さらに逆再生のBGMから明るい音楽になることで、こちらが本来伝えたかったメッセージだということを感覚的に伝えることができます。

ライティングと音楽に意味を持たせることで、文章の意味と映像が連動していてまとまりのある作品になっていますね。

樹木希林さんは西武・そごうの動画広告にも

西武・そごうの「わたしは、私。」シリーズは2017年から発表されており、2017年は先程富士フィルムの動画広告でもご紹介した樹木希林さんが出演されています。

富士フィルムの動画広告で見る明るくちょっとトボけた可愛らしいキャラクターに対して、こちらでは「女優・樹木希林」というイメージの、とても力強い様子を見ることができます。


出典:【西武・そごう】わたしは、私。樹木希林さんスペシャルムービー

メッセージ性のある文章で、それを語っているのが樹木希林さんだということが説得力を増しています。

特に「年齢を脱ぐ。冒険を着る。」というフレーズはとても印象に残りますよね。

この動画広告を見て勇気づけられた、元気が出たという方も多いと思います。

新年からこのような動画広告を見ると、とても良い1年になりそうな気がしてきますね。

毎年メッセージ性の強いお正月広告を出している西武・そごうですが、今年の広告はどのようになるのか楽しみですね!

まとめ

印象に残る撮影技法、音楽に興味のある方はまずは一度お問い合わせください!

キャッチフレーズやコピーも御社に合ったものをご提案させていただきますので、ご相談お待ちしております。

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